SENDAI TANSU STYLE
仙台箪笥のある風景
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祖母の仙台箪笥
先日久しぶりに母方の実家に伺った時に、修理再生した仙台箪笥を見せてもらいました。
40年程前に亡くなった祖母は明治の生まれ。
「樅の木は残った」という小説で有名な宮城県の船岡出身です。
実家は武士だったと聞いています。
祖父に嫁ぐ時に箪笥を3棹持参したそうです。
彫り込んだ金具の溝に真鍮を流し込んだとても上品で女性らしい意匠です。
10年前に修理再生したこの箪笥、子供の頃の記憶ではこんなに美しくありませんでした。
金具の修理は真鍮を溶かす温度がとても難しく、三代目八重樫今朝吉は大変苦労したそうです。
古い時代の手仕事とじっくり向き合って、美しく再現していく匠の技には感服します。
仙台には珍しい金具の意匠に、三代目はきっと闘志を燃やしたことでしょうね。